9月10日の一般質問について、角広議員がSNS上で、私の議事運営や市職員の答弁に関する投稿をされています。投稿の主な内容は、
「尾原川を見て、部長は異常だと思わないのか」「米作り農家が困ると思わないのか」と質問したが、十分な答弁がなかった
部長本人に直接答えるよう私に議長(私)に求めたが、「答えている」として却下された
「誰かに口止めされているようです」「都合の悪い事には答えない」と発信
答弁した部長について、氏名の一部を「@」に置き換えながらも、個人を特定できる形で投稿というものです。私の議事運営への批判は当然受け止めます。ただ、SNSだけでは実際の議場でのやり取りや、私がなぜそのように判断したのかが分かりにくいため、議長として事実関係と考え方を説明します。
1.「答えている」と判断した理由
一般質問では、答弁が不十分であれば再質問によってさらに質すことができます。一方、議会は部長個人の感想を求める場ではなく、市としての見解や対応を質す場です。今回、「部長は異常だと思わないのか」「農家が困ると思わないのか」との質問に対し、市からは現地確認の状況や、市としての対応について答弁がありました。その後、角広議員から、部長本人に直接「異常だと思うか」を答えさせるよう求められましたが、市としての答弁はすでになされており、部長個人の感想を求める質問でもあったため、私は「答弁はなされている」と判断しました。
もちろん、その答弁に納得できるかは別です。
実際に再質問も行われましたが、同じ趣旨の質問が重なったため、答弁も同じ内容になりました。質問の角度を変え、市の判断根拠や今後の対応を具体的に掘り下げる方法もあったのではないかと思います。議長の役割は、質問者が納得するまで答弁を求め続けることではなく、質問に対する答弁がなされているか、議事が適切に進行しているかを判断することです。
2.「都合の悪い事には答えない」について
行政は、確認できていない事実や推測を前提に、それを事実であるかのように認めて答えることはできません。今回の質問には、推測と確認された事実が十分に切り分けられないまま、推測を前提に念を押すような内容もあったと受け止めています。その場合は、
「市はどこまで確認しているのか」
「今後どう確認するのか」
「いつまでに確認するのか」
といった形で事実確認そのものを質すことができます。今回についても、「都合が悪いから答えなかった」のではなく、確認できていない前提を事実として認めることができなかったものと私は判断しています。
3.「誰かに口止めされているようです」について
私が特に重大だと考えているのが、この発言です。
もし具体的な根拠のない推測であれば、行政職員や行政組織に重大な疑念を公に向ける発言になります。逆に、本当に誰かが職員に口止めをしている事実を把握しているのであれば、それは極めて重大な問題です。
誰が、誰に、何について、どのような方法で口止めをしたのか。そして、その根拠は何なのか。推測なのか、具体的な事実に基づく発言なのかは、明確にしていただく必要があると考えています。
4.職員個人を特定できる発信について
SNSでは、答弁した部長の氏名の一部を「@」に置き換えていますが、役職や質問内容を見れば誰を指しているのか容易に特定できます。行政の答弁や政策を批判することと、答弁した職員個人を特定できる形でSNS上の批判対象とすることは、分けて考える必要があります。職員は、市を代表して公務として答弁しています。個人を特定できる形で批判的に取り上げることが、正当な行政監視の範囲なのか。また、職員個人に過度な心理的圧力を与えることにならないのか。
この点については、ハラスメント等に該当し得るのかも含め、専門家にも相談しています。
5.議事運営への批判について
議長の判断に対する異論は当然受け止めます。しかし、議場での経過や判断理由を十分に示さないまま、あたかも議長が質問を封じた、あるいは市が「都合の悪いことには答えない」かのような印象を与える発信については、議会運営そのものへの誤解を招くと考えています。
また、「恥ずかしい三原市の現在」という表現も使われています。具体的に誰や何を指しているのかは分かりませんが、結果として三原市全体を否定的に捉える表現として受け取られる可能性もあります。今回は、私個人への批判だけではなく、議会運営や市職員の答弁にも関わる内容であるため、議長として説明する必要があると判断しました。
6.産廃処分場問題について
産廃処分場問題は、私自身も本市の大きな課題として継続して取り組んできました。今回の議事運営上の判断と、産廃処分場問題に対する私の姿勢は別の問題です。この問題に関する角広議員との考え方やスタンスの違いについては、別の機会に改めて説明したいと思います。
おわりに
議会は、立場や意見が違って当然です。だからこそ、事実と根拠に基づいて議論し、相手が議員であっても職員であっても、その人格を尊重することが大切だと考えています。
SNSで意見を発信することは自由です。しかし、その自由は、事実や根拠を十分に確認しないまま他者に重大な疑念を向けたり、他者の名誉や人格に関わる表現を用いたりすることまで、無条件に許容するものではないと私は考えています。
議員に求められているのは、誰かを攻撃することではありません。行政を厳しくチェックするのであれば、なおさら事実と根拠を示し、議会という公の場で議論し、具体的な課題解決につなげていくことが必要です。
産廃処分場問題という重要な課題だからこそ、感情や印象ではなく、事実と根拠に基づいた議論を積み重ねていく。それが議会として果たすべき役割だと考えています。
令和8年9月14日












